防災まちづくり

防災キャンプ テーマ・・・「南海地震」次世代の防災士を目指し“正しい知識を学び・自分で考え・そして経験”

優良事例
(一般部門)

防災キャンプ テーマ・・・「南海地震」次世代の防災士を目指し“正しい知識を学び・自分で考え・そして経験”

長月小学校PTA・愛護班
(愛媛県愛南町)

事例の概要

■経緯

 今後30年以内に発生の危険性が50%と言われている南海地震。愛南町は、その南海地震による被害想定では愛媛県の中でも最も被害の多い地域となっているため、住民における防災意識も高く、自主防災組織率も100%を達成している。しかし、組織率は100%でも参加世帯数に限りがあること、また地域防災(自主防災)を担う人達が高齢化であることが今後の問題点でもある。
 現在の小学生は南海地震を経験する可能性がある。南海地震が発生したとき子供達は真っ先に災害弱者となるが、そうではなく、子供達にも正しい知識を提供することにより、地域の一員として出来ることがあるのではないだろうか。大人と子供達が一緒に正しい知識を習得し、家庭、学校、地域で一緒に考え、行動することにより災害に強い心と絆を育み、また、地域全体で子供達を育てることにより、将来の地域防災の担い手となり、地域の活性化につながることを目的に一年前から計画した。

■内容

  • 1 趣旨説明
     今回の防災キャンプに参加した子供・保護者・先生に企画の趣旨・目的を説明し、キャンプスケジュールにおける積極的な参加を促した。
  • 2 南海地震について
     今回実施した防災キャンプのテーマは「南海地震」である。大人を含め子供達も大きな地震を経験したことがない。その「南海地震」とはいったい何であるか、地震が発生したらどうすればいいのか、どのような被害が発生するのか等、愛媛県危機管理監にスクリーンを用いて分かりやすく説明を受ける。
  • 3 救急法
     陸上自衛隊員が紙芝居を用いて、子供達でも簡単にできる救急法を習得。
  • 4 地震体験
     「南海地震」について説明を聞いた後、起震車による地震を体験することにより、「南海地震」がどのようなものか理解することが可能と考える。「南海地震」についての説明は、今後、幾度となく復習することでより一層の理解を養える。また、「南海地震」を理解すること、起震車による地震を体験することにより、多方面の防災教育により一層の防災力向上を図ることができる。
  • 5 地域の危険箇所探検
     起震車により南海地震を体験した子供達を4班(1班:9~10名)に編成。各班に地区地図(地図内に危険箇所色分け凡例を添付)及び色鉛筆、ポストイットを配布。各班に自衛隊員、消防団員、保護者、先生が子供達を誘導し、子供達の気付きにより発言できる体制作りをし、体験した地震により起こりうる地域の危険箇所を地図に色分けで記入し、ポストイットに何がどのように危険なのかを記入し、今後の検討材料とすることとした。時間の制限上、危険箇所探検は一部地域とし、全地域の危険箇所マップ作りは継続性を持たせるため今後の作業と位置付けた。(全地域の危険箇所記入が終了後、DIGにより危険箇所マップ完成予定)
  • 6 レクリエーション
     避難生活における子供達の声は生きる人々に活力と安らぎを与える。その一環として、大人と子供のふれあいの場を時折、設けることとした。
    • ○ドッチボール
    • ○花火・各種クイズ
    • ○すいか割り
    • ○自衛隊車両体験搭乗
  • 7 テント張り・炊き出し
     班分けにより、自衛隊員の指導によりテント張りと、炊き出しを実施。
     避難所生活では、食器を汚さない工夫をしたり、自衛隊の非常食を試食したりと参加者に体験してもらうこととした。また、ご飯の残りは翌日の朝食とするため、おにぎりにして保存した。
  • 8 規則正しい生活習慣
     避難生活では、慣れない環境による集団生活を長期間余儀なくされ、不規則な生活により心身ともに疲労困憊となりやすい。全員が規則正しい生活習慣をつけることの必要性を認識する。夜は9時に就寝。朝は6時に起床。起床後、自衛隊員の指導により体操。
  • 9 防災訓練
     消火栓を活用した消火訓練、バケツを活用した消火訓練、消火器を活用した消火訓練、救出・救護訓練と各班1つの訓練を準備。4種類の指令書の中から一つを選び、全員にわかるように大きな声で読み上げる。その指令書の内容によって、消防団や自衛隊の説明、指導を受け、自分達で訓練を完成させていく。1班、30分の持ち時間として、子供達が発言できるように誘導しながら訓練を実施する。(訓練の中には保護者、先生の参加もあり)
  • 10 閉会

救急法

炊き出し(夕食)

防災訓練

苦労した点

  • 1 1泊2日という長時間の中で、子供達をいかに引きつけておくか、飽きさせない企画を必要としたこと。また、実施する内容を分かりやすく理解できるように伝えることができるか。
  • 2 趣旨や目的がはっきりしていても、実際に行動に移すとなると保護者から不安視され、途中で企画が二転三転したり、1ヶ月前になってプランが廃止になったりした。

団体概要

  • 愛南町立長月小学校 : 生徒数48名
    教職員数10名
    PTA会員世帯数38世帯

実施期間

平成18年11月~

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