防災まちづくり

災害時要援護者対策に伴う自主防災組織立ち上げ事業

優良事例
(一般部門)

災害時要援護者対策に伴う自主防災組織立ち上げ事業

社会福祉法人
美馬市社会福祉協議会 (徳島県美馬市)

事例の概要

■経緯

 美馬市社会福祉協議会は、平成17年3月1日、旧3町1村の合併により設立された。
 この事業の目的は、「災害時における自主防災組織の確立からつなぐ小地域での支え合いシステムづくり」と掲げ、合併前の脇町社協が消防との協働で平成14年度から取組んできた事業である。
 合併後は、平成17年7月に行政が危機管理室を設置、行政・消防・社協の三者協働事業として市内全域へと事業拡大してきた。
 まず、名前だけの組織にしないために、DIG(災害図上訓練)の手法を使って、住民自身で、自治会の防災マップづくりに取り組んでもらう。(了解のもと、要援護者宅もマークする。)この作業は、自分の住んでいる地域を改めて知ることになり、隣近所と疎遠になりつつある地域コミュニティの復活に弾みを付けるきっかけにもなる。

■推進方法

 自治会長に事業内容を説明し、了解を得たら日程調整をお願いし、住民の都合にあわせ、地域の集会所等を利用し、行政・消防・社協の職員が出席し、以下のプログラムで実施。

  • 第1回目
    • ・あいさつ 地元自治会長
    • ・説明 行政 危機管理課 「自主防災組織とは」
        社協 地域福祉課 「要援護者に視点をあてた組織作り」
        消防 予防課 「消防事業と火災報知器設置条例」
    • ・防災ビデオ上映
    • ・災害図上訓練
    • ・講評
  • 第2回目
    • ・防災訓練の開催  初期消火訓練、応急手当訓練等
    • ・組織名簿、規約等の提出

以上を持って市長に組織結成届けを提出。
 20年8月末現在 335自治会の内、315の自治会で269の組織が立ち上がり、組織率94.03%となっている。
 防災を切り口としたまちづくりが、防災意識の高まりにより、地域を変える力を持っていることが、実証できた取り組みとなった。

いきいきサロンでふれあいの“和”づくり

自主防災組織結成と同時に災害時要援護者マーク

自主防災組織結成後は防災訓練の実施を支援

自主防災組織結成後は防災訓練の実施を支援

美馬市総合防災訓練でボランティアセンターを設営

苦労した点

「なぜ、社協が自主防災組織づくりに取り組むのか?」必ず疑問を持たれるが、自主防災組織で言われる「自助・共助・公助」の考え方の「共助」については、まさしく地域福祉の考え方であり、阪神・淡路大震災時、北淡町での被害が最小にとどまったことで検証された普段からの顔の見える関係を作っておくことの大切さに、この事業を社協が進める意味があるといえる。
 住民の側に合わせた事業展開を行い、「住民を主役」にすることで地域福祉を推進していくため、やはり、土・日・祝祭日・夜昼問わず地域へ出かけていき、DIGの準備から仕上がったマップを職員がA3サイズに落とし込み直す作業等、の支援を丁寧に行った。しかし、そのことが、住民との信頼関係を築くことにつながったことは言うまでもない。
 また、第1回目の会を持つまでの住民の理解を得るまでには、何回も説明等行い、実施してきた。

特徴

自主防災組織を編成する中で役割分担をし、自分の役割、住民の役割、行政の役割を伝えることのできる良い機会となる。また、自分・住民としての役割を与えられたことで、生きがい・達成感・責任感などが地域の防災力をアップさせることにつながっている。
 また、社協として「ふれあいいきいきサロン」「小地域ネットワーク活動」を立ち上げるきっかけとしてもこの事業に取り組んでいる。そのことは、自主防災組織だけを継続させる難しさを、地域の中に地域の人が集まる場を作ることであったり、援護者を見守る事業との連携で、普段からの顔の見える関係を作ることでの地域の福祉力アップにつなげている。また、年に1回は、防災訓練の実施と、マップの見直しを行うことでの継続した支援を心がけている。

団体概要

  • 名称:社会福祉法人美馬市社会福祉協議会
  • 設立:平成17年3月1日(美馬町・脇町・穴吹町・木屋平村の合併により設立)
  • 目的:美馬市における社会福祉事業その他の社会福祉を目的とする事業の健全な発達及び社会福祉の活性化により、地域福祉の推進を図ることを目的とする。
  • 構成:理事15名、監事2名、評議員31名、職員60名

実施期間

平成18年~

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